VFC KAC KS-1 (L403A1)

待ちわびました、VFCなKS-1、VFC直々にモデル化です! 製品名はL403A1。イギリス陸軍がSA80(L85)の後継に採用したモデルですね。
実銃に関して簡単に説明しますと、KACの軍および法執行機関向けの最新製品はKSシリーズで、13.7インチヘビーバレルのKS-1、14.5インチバレルのKS-2、11.5インチバレルのKS-3、民間転用を見越した16インチバレルのKS-4があります。このうちKS-1がイギリス軍の次期サービスライフルのL403A1として採用され、全体で1620挺の契約となっています。L403A1はKS-1単体ではなく、KACのサプレッサーとVortexの低倍率スコープ、AimpointのACRO、その2つのオプティクスを載せるマウント、SurefireのScoutLightのセットの呼称のようです。それでも単純計算で1挺あたり9300ポンド(約190万円)ほどといわれており、イギリスも財政難なので契約通りの納品数にはなりそうにない気がしますね。
そのイギリス軍ですが、戦後はベルギーFNのFALをライセンス生産してL1A1、自国王立小火器工廠(Royal Small Arms Factory, Enfield)のステンをL2A1として85年まで採用、以後は王立小火器工廠のSA80をL85として使っていました。SA80はAR18ぽいメカをブルパップにした野心作で、欧州各国はAUGやFAMASやP90等、ブルパップが好きなんですかね。僕も大好きですけど!! 王立小火器工廠はL85の採用とほぼ同じ時期に民営化され、数年後には航空機メーカーのBAEに買収されてしまいました。今回はそんなL85を置き換えるL403A1なんですが、たしかイギリス軍は今年あたりを目途にHKによる改修型L85A3を発注してたはず・・・。当面はL85も並行運用されるのでしょう。


箱出し前&箱出し後。外箱にもデカデカとL403A1と書いてありますが、中身はKS-1単体です。マガジンは新型のVMAGのFDEカラー。カラーが違うだけかと思ったら、かなり構造が異なる様子。BB弾格納部分が外から外せるようになっている?のか、よく見るとWAみたいなピンが1本マガジン前彎部に刺さっています。


アウターバレルはKS-1ならではのディンプルのヘビーバレル。VFC製品はアルミなので軽いんですけどね。そんでFDEの色具合を比較するためにうちのオールFDEのG&PなM4と並べてみました。このG&PのグリップとストックがMagpulの実パなので、VFCのKS-1は標準的なFDEにかなり近いと言えますね。


KACロゴ、そしてアンビなマグキャッチ。セレクタ含め操作系の小物は全てスチールです。ポートカバーは外側だけ塗装されています。内側が無塗装なのは実物もそうなのか、実銃のポートカバーの裏側が細かくわかる写真がネットで調べてもなかったのでわかりませんが、スプリングまで塗装されていて芸が細かい。レシーバー固定の前後のピンもFDEに塗装されてます。僕のように頻繁に分解する人には悪夢ですが。


ロアレシーバー内のパーツはほぼスチールで、独特なアンビボルトキャッチがあるものの、ハンマーにガス流量調整のための6角ネジがある点等、基本的には従来のVFCのM4系V3メカと同じです。リコイルスプリングはかなり柔らかめで、日本仕様で交換されているものと思われます。バッファは最悪タイプで、前後に傾けるとカコカコ音がするし、CO2化の際にバッファチューブ痛めるのでスプリングともども交換予定です。


ノーマルでこんなにきれいなボルトは見たことがありません。ブルーイングなのか青みがかった黒で、ツールマーク(製造時の切削痕)と相まって本当に美しい。そしてなんと!側面の穴、モールドじゃなくて穴開いてるんですよ。実銃はDI(ガス直接利用式)なので、銃口近くのガスブロックからガスチューブを通って、発射ガスの一部がボルトキャリア内に入ってきます。このガスの圧力でマイクロロッキングラグに横回転の力を加えてロックを外します。で、そのあとのガスの抜け道としてボルトの横には縦二つに並んだ穴が開いているんですが、今までのM4のGBBはこの穴をモールド(模様)で表現するしかありませんでした。それがこのKS-1はちゃんと穴が開いてるんですよ。ボルトの底側を見てみると、側面の穴とほぼ同じ位置まで溝のように隙間が彫られています。つまりエアガンは強いブローバックのためにボルト内のシリンダ容量をできるだけ大きくするのが定説ですが、このKS-1はシリンダ容量を犠牲にしてリアルに穴開けているんです。では、ブローバックはしょぼいのかというと、先に述べたやわらかいリコイルスプリングのおかげで、十分強いリコイルがあります。ま、CO2化するならシリンダ容量とかは些細な問題ですが。


チェンバーとインナーバレルはなんと後ろ側に抜けます。電動かよ! これらのレシーバーへの固定は今まで災厄の呪いを封じ込めるような厳重さでバレルナットで固定していました(実銃がそうなんで正しいと言えば正しい)が、KS-1ではアッパーレシーバー下にある小さなイモネジ2本外せば後ろに抜けます。逆にブローバックの衝撃に耐えられるのか不安・・・。チェンバー自体はかなり小ぶりで、ホップ調整はイジェクションポートから6角レンチ突っ込んで、チェンバーパッキンの下あたりにあるネジを回して行います。昔、WAの1911/2011(M4じゃなくて)で採用されていた方式で、WAのM4でもPrimeのカスタムチェンバーも同じだったかと。確かに面倒で調整しにくいですが、今までのガスチューブ回る方式じゃなくなってマジで泣くほどうれしいです。ちなみにリアルになったガスチューブやカッコいいアウターバレル見たかったのですが、ハンドガードの外し方がわからない・・・(たぶん専用工具いるやつ)。


インナーバレルはマルイのGBB互換。上の黒いのがKS-1で下の真鍮のがマルイ純正バレル(たしかグロック)。KS-1のバレルはいつものVFCと同じで黒くアルマイトされたアルミ製。一つ上のチェンバーの写真見てもらえばわかると思いますが、インナーバレルの位置決めの溝は手前(チェンバー)側のほうしか使っていません。チェンバーパッキンは長掛な感じのホップ突起で、これもいつも通り横の位置決め用の突起を切り取ればマルイのGBB用パッキンが使えます。VFCの銃は当たらないで有名なので、MapleLeafあたりからまともなチェンバーユニット出ないかしら。


前作(?)VFCのSR-16E2と比較。まあうちのはURX3に交換されたりして僕の趣味むき出しになってますが、KS-1はできるだけKAC純正に準じた形にしていきたいですね。VFC純正状態ではストックはB5のレプでグリップはどこのん??見たことない短めのがついてます。KACではストックはMagpulのSL-K(うちのSR16E2についてるやつ)にグリップはMIAD。L403A1ではストックはCTRになっています。追々ストックやグリップは買い換えていきます。最後に、何の写真?ですが、チェンバーとインナーバレルを抜き取った後のアッパーレシーバー内部です。この方向からハンドガード外す手掛かりがないかと思いましたが、実銃と同じくマズル方向からガスブロックを抜き取って、長い専用ツールで専用バレルナットを外すようです(AngryGunから出てるのが使えそう)。専用工具とか、KACだから許される暴挙ですね。
本腰入れてCO2化や外装の交換をしていきたいところですが、金欠でそうもいきません。また一通りいじったころに話題にできればと思ってます~。