KSC Glock19/23F/17(34)
最初にGlockをエアガン化したのは言うまでもなくMGCで1991年よりG17/19/22/23/18を次々と発売しました。その後1999年になって、ようやくKSCとタナカがほぼ同時にG17をモデル化、マルイは2000年の年末あたりにG26を発売しました。タナカはマグナのパテントのせいで価格が高く売れず、KSCはバリエーションを増やしていく中、2006年になってマルイがG17を発売、その後Glockのエアガンはマルイと海外メーカーのマルイコピーが主流となります。2023年に完全に独自のメカでGHKがモデル化しましたが、トリガーの扱いに難があり(実銃がそうであるように重く、MGC時代のようにトリガーを引く速さでガス流量が変わる)、実射性能もマルイが2018年に出したG19以降の改良型マルイメカには及ばず、2026年2月現在も2023年に出たマルイのG17(Gen5)および2026年のG19Gen5がリコイルや命中精度において最高性能を誇っています。今回よりそんなGlockを全5回予定で見ていこうと思います(第1回)。

前世紀末に発売されたKSCのGlockは当初はとんだ欠陥品で、あっさりスライドが割れる上、破損扱いでメーカー保証対象外にされる、といういつか見たハイパワーなJACをフラッシュバックさせる代物でした。僕自身もG18Cは購入三日後に100発程度の使用でスライドが割れ、購入店に持っていきましたが有償修理になった経緯があります。セカンドロット以降スライド破損は改善されましたが、これがきっかけでKSCのファーストロットは買うなという教条が日本全国に普及することになります。


左上は初期型G17ベースのG34です。初期ロットは独特なテカリのあるフレームでリアル刻印でした。スライド破損対策の甘い初期型でもフロントのごついG34なら割れないだろう、とスライド交換した次第です。またカスタムした時期がOptimaのコピーを各社出し始めた頃で、その中でも入手性が高かったノーベルアームズのTinyDotを載せています。RMR登場前の「スライドライド型ドットサイト」という感じですね。リアサイトの代わりにマウントを載せるというスタイルなので、ドットサイトがかなり上に位置していて使いにくいです。右上はG19にBTCカスタムスライドを乗っけたもの。HWフレームにステンレスのアウターバレル&チェンバーカバーとなっていて、実銃より重くなっている変な銃です。昔は重ければ重いほうがリアル、という変な信仰がありましたよね。


上はG23FというKSCオリジナル銃で、G18Cと同じ要領でフルオート切り替えが可能なG23のマシンピストルです。そしてスライドおよびフレームの中身。マルイとは異なっていることがわかりますね。G23F/G19ともにフレームがHWです。いまだに見るたび「なんでなん?」て言ってしまいます。なお、KSCのGlockバリエーションにはスレートフレームというフレームの後部下側のふくらみがないものがあって、すごく欲しかったんですが、見事に買いそびれています…。そのフレーム、1911/2011系に慣れた人ならありがたさがわかる代物かと。

KSCのGlockは最初のKWAとの協業だと言われています。WAがマグナ訴訟騒動を起こしたとき、KSCはマルイと違ってタニオコバメカにタダ乗りせず、独自のメカを使っていました。レースメカとか呼んでいましたが、このGlockでタニオコバメカをKWA経由で使用することになり、このメカをもとに05HKを経てSystem7へ発展していきます。WA絡みといえば、KSCは商標問題を恐れ、MGC倒産後のタイトー商事を倣うように、商品名は「Gシリーズ」でGlockとは名乗っておらず、初期型以外はフレームのGlockロゴもなく、過渡期にはスライドのロゴさえも改変されていました。そろそろ本腰入れてSystem7とかで再設計してほしいですね。特に中華メーカーがマルイメカで作るもパッとしなかったスリムライン系、今ならG43XMOSとかぜひ!! と妄想はさておき、パタパタするプレートがブリーチ内のハンマー打撃位置にあり、確実にハンマーを起こしつつスライドが戻るときに抵抗にならないようになっている等、マルイとは違ういい点もあるだけに現状はちょっと残念ですね。数年前にG&Gが出したGTP9というオリジナルハンドガンがKSCのGlockの内部メカと同じで、マガジンも互換性アリでした。
マガジンはマルイ用に買ったProwinの軽量アルミマガジンがガスルートパッキンの交換のみでKSCにも対応可能だったので、マルイ用マガジンをGuarder製で統一した際に、Prowin製はKSC用にしてしまいました。G23Fのような軽量コンパクトモデルに軽量ロングマガジン、フルオートで撃つと軽さゆえにリコイルが激しくて面白いですよ。


Prowinが一応マルイ・KSCの両方に対応しているとなると気になるのが、そもそものマルイとのマガジン互換性です。結論から言うと、入るけどちゃんと動かない、です。上写真最初ははKSCグロックに、Prowinマガジンを入れた場合。当然問題ありません。なおガスルートパッキンがマルイ用のままでも動作が鈍いですが動作します。次の写真がマルイ用Guarderマガジンを入れた場合。スライドがわずかに閉鎖せず動作に問題があります。逆に、マルイグロックだとKSC用純正マガジンは入りません。Prowinマガジンはマルイ用ガスルートパッキンだと当然問題なく、KSC用ガスルートパッキンだと生ガス吹きながらですが動作します。


各マガジンのリップ部分を見てみると、リップの前後厚がマルイは分厚いのがわかります。これがKSCグロックにマルイマガジンを入れるとスライドが閉鎖しない理由です。またKSC純正マガジンは放出バルブ上部の溝というか切り欠きの幅が狭いのがわかります。これがマルイグロックにKSCマガジンが入らない理由です。Prowinはこの部分をうまく調整することで両社のグロックに入るようになっているわけです。
最後の写真は重量比較で、左がKSC純正ロングマガジン、右がProwinマガジンです。きっちり2倍の差があります…。KSCはM93Rでアルミ製ライトウェイトマガジンを販売していたこともあるので、メーカー純正の軽量マガジンをぜひ標準化してほしいですね。特にM4とかAR15とか5.56mmのSTANAGマガジンとか。